aquaが人間で言う顕在意識に当たるとしたら、その潜在意識に当たる存在。
地球が生まれたと同時に存在が芽生え、何億年もクラゲの如く無の状態で存在していたもののカンブリア紀頃から

意識と自我が芽生え、地球上の海を優雅に泳ぎ回り自由を謳歌していた地球唯一の生命の源の根源となっていた。
姿はなくとも意識と自我が存在しており、生命の源の根源となる自分が存在しているだけで生まれゆく生き物に対して

次第に焦りを感じ、自分が存在する事で生命が生まれる以上細胞レベルでの破滅を望みながら何度災害を引き起こして

生命を滅亡させても何度でも生まれて進化していく生命との無限ループに何億年も陥った。

その中で特に知能を持ち進化していった人間への実体に対しての恨みと憧れも強く抱き、生命を滅亡させ続ける事に

痺れを切らしていた。深海では太陽光の反射の関係で暖色系が保護色となり、地球の底から見上げた夜空にはまるで
この地球と同じ様な青白い星だけが彼女を照らしていた。彼女にとって太陽という存在がまさしくその星でしかなく、

その星に対して心から祈り続けた。

 

520年の時を経て、和名で真珠星と呼ばれる星の親元であるラグナロクとの利害の一致から予め約束をしていた

海底(珊瑚海)にラグナロクが自分の星の1部を欠けさせ隕石として落とし、実体化させる要素である養分の他に

実体がなかった為にずっと眠ったままであった顕在意識も置いた上で化学反応が起き、

終夜スピカとaquaを生まれさせる事に成功。(潜在意識であるルナティック自身に実体を宿す事は拒否された)
aquaという人間に限りなく近い実体を手に入れた事により、aquaが海に入っている時に深海に引き摺り込み

自分が乗っ取ろうとしたが、それに気付いたスピカの阻止と対策により悉く失敗。ラグナロクの協力も借りた上で長い年月を掛けて地球上にゆっくりと終末を引き起こし、aquaが海に出向かう様に仕掛けて
無事に深海に取り込み、ようやく意識だけでなく肉体を含めての物理的な存在としてこの地球上で実体化する事が出来た。
その際にaquaとしての存在、そしてスピカを殺害している。

aquaの小さな体からは想像できない程に大きく変貌し、aquaの記憶や意識のみ固く封印した上でとある場所に隠している。

地球の衛星である月の表面に見られるクレーターや月面の色を表した様な肌と全体的にぼんやりと発光している様子は

月を連想とさせる。身体中に散りばめられた瞳には視覚も共感しており、本体の瞳が瞬きをする度にランダムで

瞳の場所とその色が変わる。浮き出た血管は目視する限り珊瑚の様な複雑な枝分かれをしている。

頭には珊瑚を催した様な角、頭に飾った青白いヒトデはずっと邪魔されて憎かったスピカを殺しても晴れない胸糞さから

彼女の心臓部分である星型の核を表したような皮肉めいたものであると同時に、敵の首を取ってきて飾る様な意図、
ラグナロクにスピカより自分の存在の偉大さをアピールしている様な意図がある。顕在意識が欠けた潜在意識のみである為、

思った事や考えはそのまま口にしたり行動したりするなど、嘘はつけず大胆で支配欲や自我が強く凶暴である。
終末によるラグナロクの破滅行動により地球上の陸地部分がほぼ無くなっている為、歩く必要が特に必要ないので脚は求めず
水面上での生活のまま過ごしている。ラグナロクが和名で真珠星と呼ばれる星の親元である様に、

ルナティックもこの地球という星の親元の存在となった事になる。

 

終末を迎え、ルナティックの食料を除く地球上の生物を全て滅亡させた後はラグナロクも地球上に残り2人で過ごしている。
気温はとても低く、その赤い空にはもう太陽も月も浮かんでおらず朝も昼も夜もない。特に人間の文明が開花していくと同時に

実体化への希望を胸に堪えながら深海へと身を潜めていたルナティックにとっては、眩しい朝日や広がる青空でない事が

ここはスピカとaquaと同じでこの2人もお互いに過ごしやすい環境となっている。お腹が空いた時にだけ敢えて腐海でない海へ

泳ぎ、放置しているプランクトンから進化している魚を腹部にある口で食べている。たまに進化しすぎた生命体が出てきた時は

本人が見つけ次第食べるか、もし見逃していてもラグナロクが破滅させている。
腹部周りのベールは終末前にはイソギンチャクの様な役割を果たしており、稚魚を誘き寄せ楽して捕食する事が出来ていた。
ラグナロクの事は深く愛し神様の如く崇めており、彼女の事をただ一つの太陽の様に思っている。